地震時の対応

1995年。阪神大震災が起きた日のテレビの光景は衝撃的で、こんなことが本当に起きるのかと思いましたが、それより大きな地震が起きてしまいました。しかも、何度も被害に合っているために耐震意識の高い地域にも関わらず、想定外の津波に襲われて、個人のレベルでは防ぎようがない光景でした。

阪神大震災後に、それまでの地震対策の常識が見直されました。それを元に、会社で「地震防災マニュアル」というソフトを製作しました。
それのコンセプトは、日本中どこでもいつでも大地震が起きる可能性があるということを認識させること、自分の身は自分で守るための防災対策、発生時の対応、避難対策の方法を覚えることです。特に、一人暮らしでも家族がいても、普段から地域との連携を取れる体制を整え、安否確認ができ、正しい情報を得て避難し、家族と連絡を取る方法を考えておくことを重視しました。

東京都内でも震度5強ということで、帰宅困難者が大量に出ました。保護者が帰れずに小さな子どもだけで留守番ということもあったのではないでしょうか。
これは、本格的な大地震が東京に来る前に、家族で地震対策について本気で話し合う機会を与えてもらったような気がします。

下記に地震対策のポイントを簡単にまとめました。

【そろばん教室の対応】
地震当日は中教室がありましたが、最初のクラスの開始前で、余震も続いていたので、臨時に休みにしました。全員にメールで連絡したのですが、届かなかった方も多く、ご迷惑をおかけしました。
今後、地震の場合は下記のようにします。
●東京都内で震度5以上の地震があった場合は、お休みにします。
●震度4以下でも、長く余震が続く場合は、お休みにする場合があります。
●臨時に休みを決めた時は、メールとサイトでお知らせします。(メールアドレスのない場合は電話連絡をしますが、つながらない場合もあります)
●指導中に震度5以上の地震があった場合は、生徒を机の下に避難させ保護します。指導は直ちに中止しますので、速やかにお迎えをお願いします。
●お仕事ですぐに帰れない場合、近所に代理を頼める方を探しておいてください。

【教室の行き帰りの対応】
保護者が送り迎えされている場合は大丈夫でしょうが、一人の時は自分の身は自分で守るしかありません。地震時の対応を身に付けさせておきましょう。
●大きな揺れを感じたら、バッグで頭を守り、大きな建物内か建物から離れた場所でしゃがむ。
●建物や電柱のそばは、落下物などで危険なので避ける。
●エレベーター内にいたら、全部の階のボタンを押して、止まった階でエレベーターから出る。地震直後はエレベーターを使わない。
●教室の近くなら、一端教室に来てから保護者に連絡を取る。
●自宅の近くなら家に戻る。
●教室からも自宅からも離れていたら、お店など大人のいる場所で保護してもらい、保護者と連絡を取る。
●途中、塀に近づいたり、切れた電線などに触らない。

【保護者の対応】
通常自宅に保護者がいる場合でも、四六時中子どもと一緒にいるわけではありません。下記のことを決めて話しておきましょう。
●緊急時の連絡先と連絡方法
●メールも電話もできない場合の連絡方法(災害ダイヤルなど)
●保護者と連絡が取れない場合の保護者代理との連絡方法
●被災した時の避難場所(○○学校の鉄棒の横など具体的に)
●親子で避難場所の下見を兼ねた避難訓練をし、避難場所までの行き方、自動販売機など転倒の危険性の高い物の避け方なども教えておく

【持ち物】
下記の物を普段から持たせていると緊急時に役立ちます。
●水筒
●非常食になるお菓子
●笛
●マスク
ただし、火災、津波のような緊急を要する場合は、荷物を気にせず、とにかく自分が助かることを優先させることです。

【耐震対策】
今回、棚や本棚は固定していたので倒れたりせず、本も隙間なく入れていたので飛び出しませんでした。棚にゆるく置いたファイルやCDケースなど重い物が散乱して、ストッパーの設置を実感しました。
耐震ジェルを敷いたモニターやテレビはまったく動きませんでした。
テレビなどは重いので跳び出すと危険です。しっかり耐震対策をしておきましょう。
●タンスや棚類は壁や天井に固定する。
●テレビやパソコンなど重い物は耐震ジェルやチェーンで固定する。
●頭より高い位置に物を置かない。
●ガラスにはシートを貼って、割れても飛び散らないようにする。
●家の中に避難場所を作っておく。

【備蓄品】
被災した場合、ライフラインの復旧、供給物資の到達には四日以上かかります。家が無事な場合、少なくとも三日間は生活できる準備が必要です。
●家族三日分の飲料水
●家族三日分の食料
●懐中電灯と電池
●カセットコンロとカセットガス
●非常用トイレ
●家族分の非常持ち出し袋(基本的に各自必要な物は子どもも自分で持ち出す)
この他、赤ちゃんのオムツなど、家族の状況に合わせて、三日間過ごすのに最低限必要なものをリストアップしてみましょう。
非常事態の場合、何が起きるかわかりません。家が無事だから大丈夫、と思わず、いつでもすぐに避難できるように、最小限の持ち物をまとめておきましょう。

歴史的に、大地震は連鎖的に起こることがあります。東海地震、東南海地震、南海地震という大地震は、何度も連鎖的に起こっています。
今回も、太平洋沖だけでなく、新潟にも地震が起きています。
余震の続く間はあまり出歩かず、正しい情報を収集しましょう。
子どもには不安を与えないように、できる限りの準備をしてあるから大丈夫、と話をしておきましょう。遊び感覚で、いざというときの避難行動を訓練しておくと良いでしょう。

現在、スーパーやコンビニで商品が品薄になっていますが、異常な買占めは不要です。子どもがいる家庭には、普段から保存食があると思います。ご飯を余分に炊いて冷凍保存しておくなど、通常の生活で三日分くらいの食料を切らさないように気をつければ良いだけです。

教育の基本は、自分で自分の管理をし、自分の身を守って生きていける力を身に付けさせることだと思います。
子どもの能力を伸ばしてあげることも大切ですが、危機管理能力を身に付けて、とにかく生き抜いていく力をつけることが必要です。