そろばんで学ぶ「学び」の方法

高学年でそろばんを始める生徒は、算数が苦手で何とか克服したい、という子が多いようです。そういう子の多くは、最初はいかにも自信なさげでオドオドしています。

教室では、そろばんだけでなく算数の計算もやりますが、確実にできるレベルから始めます。九九がある程度のスピードで正確にできなければ九九から、割り算の答えを出すのに時間がかかれば割り算の練習から、高学年でも、低学年レベルからやり直す場合もあります。

昨年小五の二学期に入塾し、小三レベルから算数をやり直した生徒が、週二回一年間通って、毎回2ページずつの宿題をこなした結果、小六レベルを終え中一の数学に入りました。何回も何回もやり直しを繰り返して練習を重ね、計算のコツをつかんでいくうちに、オドオドしていた子が自信に満ちてくる様子を見ると、本当に嬉しくなります。

そろばんでも計算でも、確実に上達するのは、元々優秀な子ではありません。
教えたことを愚直なほど忠実に守って練習できること、週二回以上コンスタンスに何年も通い続けること、この二つの要素が大きいと思います。
検定試験で三級以上を取った生徒は、ほとんどがそうです。

逆に元々はとても優秀でも、教えた通りに繰り返すことができず自己流になっていたり、結果オーライで答えだけ合わせる子や、週二回以上何年も継続できない子は、最終的に上級まで進むのは難しくなります。

そろばんは、スポーツと同様、身体に覚えこませる必要があります。
最初は正しい指使いを考えながら5になる数と10になる数を考えて練習しますが、そのうち何も考えずに数字を見たら指が勝手に動くまで訓練を積む必要があります。
スポーツと同様、心身の状態にも大きく左右されるので、練習ではずっと合格してたのに、本番では調子が悪くて合格できない、ということもザラです。

そろばんで上級まで進めるかどうかは別にしても、そろばんを真面目に続けることで「学び」の姿勢を身に付けることはできます。
基本の動作を真似て徹底的に練習を重ねること、間違えても何度もやり直すこと、できるようになるまで頑張ること、調子の良し悪しで良い時と悪い時を体験できること、そのことで細かいことに一喜一憂せずに継続することの重要性を知ること、自分なりの記憶の方法を身に付けること、集中できる方法を見つけることなど、たくさんあります。

これは、単に学校の勉強に必要なだけでなく、仕事や資格獲得や生き方にも生かせるはずです。
将来何をして生きていくにしても、常に何かを学んでいく必要があります。
今は、高齢者になってもパソコンや携帯を覚えて使いこなしている時代です。
そろばんを続けることで、自分なりの学び方を身に付け、自信を持っていろいろなことを学んで興味のあることを身に付け、人生を大いに楽しんでいってほしいと思います。