ママのため?

今日ある生徒が、次の段階に進んだので、良かったねと思いながら新しいテキストを渡すと、
「これくらいじゃ、ママ喜ばないな」
と言いました。

それで、この前テレビでやっていた、お受験をする子ども達の実験を思い出しました。
100人の子どもがなぞなぞを解けるか、という実験で、結局誰も解けない問題だったのですが、できなかった子の中に、
「ママ、できなくてゴメンね」
と泣いてあやまる子どもがいました。
お受験向けの勉強をさせられている子どもを象徴するようで、痛々しかったです。
教員目指して浪人中の息子は
「なんて育て方してんだよ!」
と怒ってました。

子どもは、小さい子ほど、親のために一生懸命頑張りますよね。
何かができると、親に見てもらって、親が喜ぶのを見て安心します。
そして、さらに喜んでもらおうと、いろんなことにチャレンジしながら成長していくんですね。
それを利用すれば、小さいうちからいろんな習い事や勉強をやらせることも可能です。
子どもの能力をできるだけ伸ばしてあげたい、というのは親の願いですから、いろんなことに挑戦させてみたくなるのもわかります。
将来性のある、あとが楽な人生のために、できるだけ小さいうちに鍛えておこうという考え方もあるでしょう。

でも、何をやらせるにしても、子どもの意思を大切にしてほしいと思います。
親のために頑張るのではなく、子どもが好きでやりたいことを、自分のために頑張るんだ、という思いで取り組んだ方が、何事も本当に身に付くと思うのです。
そして、子どもの意思で始めたことは、途中で挫折させないように見守る必要があります。
何をやっても、最初の頃は面白がって張り切ってやりますが、そのうち絶対にスランプがあります。どんなに調子よく進んでいる子でも、途中でつまづくとやめたくもなります。
それで、やめたいならやめれば、とやめさせてしまうと、達成感がないだけでなく、挫折感だけが残ってしまい、何事も中途半端にしかできなくなる可能性もあります。
誰もが一級などのトップまで取れるわけではありませんが、自分なりの目標を設定して、その目標まで頑張れば、達成感を感じることができ、自信につながります。

親は、普段から口を挟んで細かく監督したり、指示することはありません。
構い過ぎると、かえって子ども自身が自分のためにやっている、という意識を奪います。
ただ、落ち込んでやめたくなったとき、もう少し頑張ってみたら、と励ましてあげれば良いのです。